自費診療

ICL・アイクリル

有水晶体眼内レンズとは…

有水晶体眼内レンズは、小さなレンズを目の中に移植して近視や乱視を矯正し、裸眼視力を回復させる視力矯正手術です。
レーシックとは異なり、角膜を削る必要がなく強度近視の方、角膜の薄い方でも矯正が可能です。 当院は2種類のレンズを採用しております。術後の結果やレンズの安定性はどちらも同等です。どちらのレンズも、生体適合性が高く、目の中にいれても異物として認識されにくい、大変優れた素材です。特別なメンテナンスをする必要もなく、目の中で長期間にわたって透明な状態を維持し、長くレンズとしての機能を果たします。

有水晶体眼内レンズの特長

視力の長期安定が期待できる

レーシックによる視力矯正では術後数年で視力が少し戻ってきてしまう傾向があります。有水晶体眼内レンズでは、このような視力の戻りが大変少なく、長期的に安定した視力が期待できます。

強度の近視や乱視に適応可能

有水晶体眼内レンズは角膜を削らずに視力矯正を行うので、角膜が薄い方でも手術を受けることが可能です。また、幅広い度数のレンズをそろえているため、レーシックでは矯正できない方でも視力矯正を行うことが可能です。

ドライアイや視覚障害の出現が少ない

レーシックではドライアイが生じやすくなります。また、レーシックでは術後に暗い場所で光がにじんで見えたり、コントラスト感度が低下することもあります。角膜を整形しない有水晶体眼内レンズではこのような視覚障害の出現が少なくなります。
 ※光のにじみは多少出ます

術後でも術前の状態に戻せる

いったん目の中にセットしたレンズは、比較的簡単に取り出すことが可能です。見え方に不満がある場合、アレルギーなどの問題が出た場合に取り出して元の状態にもどすことができます。度が進んでしまった場合でもレンズを交換し良好な視力を得ることができるのです。
このほか、将来白内障になった場合はレンズを取り出して、白内障の手術をします。この際、レンズを取り出せば目が術前の状態に戻るので白内障用眼内レンズの度数決定は通常の計算式で問題なく行えます。

矯正精度が高く鮮やかな見え方が得られると云われています。
これまでの調査では手術を受けた方の98%が1.0以上の裸眼視力に回復しており、手術実績は良好です。

 ICL挿入眼の見え方(シミュレーション画像)
レーシックの場合の見え方(シミュレーション画像)

 表 レーシック術後に起こるといわれる主な視覚障害
ハロー(halo) 光を見たときにその周囲ににじんだ輪が見える視覚障害。主に夜間や暗所で光るものを見たときに起こります。夜間や暗い場所で大きく開いた瞳孔のサイズよりもエキシマレーザーの照射径が小さかったことにより、角膜を削っていない部分を光が通ることでこのような見え方が生じます。
グレア(glare) 光を見たときにギラギラしたまぶしさを感じる視覚障害。夜間や暗所で光るものを見たときによく起こります。角膜の炎症が原因です。
コントラスト
感度低下
暗いところで見えにくくなる視覚障害。ハローと同様、エキシマレーザーの照射径が開いた瞳孔のサイズと合わない場合によく起こります。

*以下はICL情報サイトに準じた内容となります。

上の画像をクリックしていただくと、ICLについての解説動画をご覧いただけます。

手術までの流れ

①適応検査(術前検査)

有水晶体眼内レンズ挿入手術をする際に必要な検査をします
※1検査の結果適応外となる場合があります(その際、適応検査代は頂きます)
※2レンズの度数決定にあたり、複数回検査を要する場合があります
 

②手術当日(日帰り手術)

当日は来院から終了まで3~4時間くらいです
術前診察・処置→準備→手術→術後検査→診察
 

③術後定期検査

術後は翌日、1週間後、1か月後、3か月後…と定期的な受診が必要です
※あくまでも目安となります。

手術手順

術前に散瞳薬と麻酔薬を点眼します

 

角膜の縁を約3mm切開しレンズを挿入します
レンズの位置を調整します
縮瞳薬を入れて終了となります

適応年齢:21歳~45歳

 ※40歳以上になると老眼が入ってくるため要相談
 

適応度数:

 ICL    近視-3.00~-15.00まで
   乱視-4.50まで(度数のほかにも適応条件があります。これらは術前検査で確認します。)
 EYECRYL 近視-23.00まで
      乱視-5.00まで
 

適応検査代

 22,000円 (税込) 
 

手術代(乱視の有無やメーカーにより価格が変わります。)

 乱視矯正あり  両眼  49.8万円~(片眼24.9万円~)(税込)
 乱視矯正なし  両眼  53.8万円~(片眼26.9万円~)(税込)
※当手術とは別の疾患に関する処方は保険診療となります
 

術後診察代

 1回 2,200円 (税込) 
※医療費控除がうけられます。
医療費控除とは、1/1~12/31までに多くの医療費を支払った場合に、その年の所得税が軽減される制度です。
※納税者が、自分および生計をともにする家族のために支払った医療費も含まれます
所得税を計算する際に課税対象となる所得から一定の額を控除することができ、課税所得が少なくなるので、その分税金が安くなります。
控除例)所得が195万~330万以下→控除額97500円

※医療費控除の対象となります。くわしくは資料(PDF)をご覧ください

当院採用のレンズ

よくある質問

A1:誰でもICL(アイシーエル)/アイクリルの手術を受けられますか?

年齢が21~45歳で近視または乱視の方、目の病気(緑内障・糖尿病網膜症・白内障など)がなく、医師により適応が確認された方が手術を受けられます。手術前に適応検査を行い、人それぞれの近視量、目の大きさに合わせてレンズを選ぶ必要があります。

A2:ICL(アイシーエル)/アイクリルのレンズは目のどこに移植(インプラント)するのですか?

目の中の黒目(虹彩)の裏、水晶体の前の後房と呼ばれる位置に移植(インプラント)します。黒目の裏に固定することで、ズレたりする心配はほとんどありません。また、外見からレンズが見えることもありません。移植(インプラント)後、特別なケアは必要ありませんが、手術を受けた眼科への定期的な受診をおすすめします。

A3:ICL(アイシーエル)/アイクリルのレンズはどんな素材でできていますか?

コラマー(Collamer)と呼ばれる独自の素材で出来ています、ソフトコンタクトに使われる素材であるHEMA(水酸化エチルメタクリレート:hydroxyethyl methacrylate)とコラーゲンを含む生体適合性の高い素材で作られています。この素材は目の中で異物として認識されにくい大変優れた素材です。特別なメンテナンスなどをしなくても目の中で曇ったりせずに長期間透明な状態を維持し、長くレンズとしての機能を果たすことが可能です。さらに紫外線吸収剤が含まれていますので有害な紫外線(UV)をカットしてくれます。

A4:どうして手術後クリアに見えるのですか?

精度の高いレンズを使って目の中で視力矯正を行っているため、収差(光の結像のズレ、像のボケやゆがみ)が少なくクリアな見え方が期待できます。

A5:手術を行った後、どのぐらいで視力が安定しますか?

角膜を削らずに、小さな切開創からレンズを目の中に移植(インプラント)するだけなので手術当日から裸眼で過ごせます。手術直後は目の中で若干の炎症が起こるため見えにくい場合もありますが、通常は翌日から1週間ほどで良好な視力に回復することが多いようです。ただし手術による切開創は自然治癒するまでに1カ月から3カ月程度の期間を要する場合があります。このため、手術後は視力が良好に回復した後でも担当医師の指示には従ってください。また視力回復後も担当医師による定期的な受診をおすすめします。

A6:手術を行った後、視力が変わった場合はどうすればいいですか?

移植(インプラント)したレンズは取り出して交換することが可能です。あるいは移植(インプラント)したレンズはそのままにしておいて、他の屈折矯正手術を受けることもできます。また何度も手術を受けたくない方は、レンズを移植(インプラント)したままの状態でメガネやコンタクトレンズを併用することも可能です。老眼の方は、老眼鏡をかけることができます。詳しくは担当医師にご相談ください。

A7:合併症など、手術のリスクはありますか?

まれにレンズと水晶体が干渉し白内障を誘発することがあります。その場合は、いったんレンズを取り出して白内障の治療をします。また以前には手術後に、目の中の水(房水といいます)の流れに変化が生じて眼圧が上昇することがありました。現在は、レンズ中央に孔の空いた新デザインレンズ「アイシーエル KS-AquaPORT®」が登場し、合併症のリスクは少なくなっています。

A8:レンズを目の中に移植(インプラント)する治療法はICL(アイシーエル)/アイクリルだけですか?

角膜の内側、黒目(虹彩)の表側の前房と呼ぶ位置にレンズを固定する別の治療法が以前からあります。ただし、この治療方法では手術を受けた方の角膜内皮細胞が術後数年間で顕著に減少しているという報告があり、水泡性角膜症の発症リスクが懸念されています。レンズを後房と呼ぶ位置に固定するICL(アイシーエル)/アイクリルで角膜内皮細胞が著しく減少しているという報告はまだありませんが、内眼手術であるのは同じです。レンズを移植(インプラント)する以上、レンズが周囲の眼内組織と干渉するリスクがあることに変わりはありません。内眼手術によるリスクなどの詳細は担当の医師にお尋ねください。