診療内容(検査・レーザー)

診療・検査機器

OCT(光干渉断層計)

眼底や角膜などの形態学的変化を三次元的にとらえることができ、疾患の評価に大変有用です。網脈絡膜疾患、特に黄斑変性、黄斑浮腫などに有用で、カラー眼底写真のみならず、フルオレセイン蛍光眼底撮影も可能なため、疾患の病勢や範囲などを把握するのに大変有用です。緑内障や隅角の評価にも用いられます。また以前のデータとの比較も容易で、患者様にもわかりやすく理解していただけます。

マルチカラーレーザー(パターンスキャン機能付き)

ニデック社製の最新のレーザーで、単色のレーザーでは、ベストな状態で多種の眼底疾患には対応できませんが、緑・黄・赤の各波長を用い、それぞれ目的にかなったレーザー手術を施行できます。またパターンスキャン機能がつくことで、短時間に多数のレーザーを照射が可能になり、また疼痛が減少するため、「短時間で、痛くない」レーザーを施行できます。対応疾患としては、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜細動脈瘤、裂孔原性網膜剥離、網膜裂孔、中心性漿液性網脈絡膜症、加齢黄斑変性(中心窩外のもの)、レーザー線維柱帯形成術(開放隅角緑内障に対し、眼圧を下げるための手術)、レーザー虹彩切開術(急性緑内障発作予防および治療の手術)また緑内障手術で縫合した糸を切る目的(Laser suture lysis)でも頻用されます。
最新のSOLIC機能(Safety Optics with Low Impact on Cornea)が備わり全てのスリットランプデリバリで、スポットサイズ設定を大きくしても角膜上のパワー密度を上昇させず負担軽減が図れます。

<波長について>
当院では、3色仕様:グリーン(532nm)、イエロー(577nm)、レッド(647nm)を採用しあらゆる眼底病変等に適切な波長を用い治療をすることが可能です。

Humphrey Field Analyzer (HFA)

コンピューター制御されたプログラム下で行う視野検査機器です。緑内障をはじめとする視神経疾患、および網膜疾患による、特に中心視野の異常を検出するのに優れています。
 

ゴールドマン視野計

中心視野のみならず周辺視野を含めた全体の視野を測定します。おもに緑内障、視神経障害、網脈絡膜障害、頭蓋内病変等による視野障害の評価に用います。

細隙灯顕微鏡撮影、眼底撮影、フルオレスセイン蛍光眼底撮影

前眼部から眼底まで、全ての病気の状態をモニターテレビに映し出して説明し、記録できます。(例:結膜炎や結膜異物・角膜異物、白内障の状態、ぶどう膜炎、視神経乳頭陥凹、眼底出血、網膜裂孔、網膜剥離など)

網膜電図 (ERG)

ERG(網膜電図)は網膜全体の電気的反応を記録するもので、網膜障害の程度(例えば、網膜色素変性、広範な網脈絡膜障害)を評価するために用います。

スペキュラーマイクロスコープ

角膜の最内層にある角膜内皮細胞を撮影し細胞密度などを評価します。(白内障などの内眼手術、コンタクトレンズ長期装用、レーザー虹彩切開術などにより減少することがあり、極度に減少すると水疱性角膜症を生じます。)

マルチカラーレーザー・YAGレーザー

 マルチカラーレーザー(左)やヤグ(YAG)レーザー(右)により、糖尿病網膜症、眼底出血、網膜裂孔、緑内障、急性緑内障発作の治療・および予防のための虹彩切開術、中心性漿液性網脈絡膜症、加齢黄斑変性、後発白内障などの手術が出来ます。

大型弱視鏡(シノプトフォア)

主に斜視の検査・治療・訓練に利用します。両眼視機能の評価(同時視・融像・立体視)、眼球の回旋・眼位・眼球運動に関する検査ができます。

ハンディレフラクトメーター

 Canon製の手持ち式レフラクトメーターで、お顔を通常のレフラクトメーターに乗せられない小さなお子さんや体の不自由な方に対して、近視・遠視・乱視を測定する便利な機器です。

Hessスクリーンスライド

眼球運動障害がどの程度、どの外眼筋によるものかなどを評価する機器です。

光方式眼軸長測定器

主に白内障手術の際、眼内にいれる人工レンズの度数を決めるために必要な検査機器です。
接触型の欠点としては、検査員による「圧迫」(これはある程度は避けられないのですが)により少し誤差が生じてしまうのですが、非接触型であり、誰が測定しても「非侵襲かつ短時間」で良好な結果が得られます。ニデック製の最新の機器であり茨城県で当院が初めての採用です。(ただし、白内障が強いかたはデータが得られないため、接触型A mode眼軸長測定を行います。)

超音波機器(A mode B mode)

A modeは主に白内障手術の際、眼内にいれる人工レンズの度数を決めるために必要な検査機器です。白内障が強いかたでも測定できます。
B modeは角膜混濁・進行した白内障や硝子体混濁など中間透光体混濁眼に対し、硝子体混濁や出血、網膜剥離などをみる超音波断層計です。
 

中心フリッカー測定器

「光のちらつき」をみてもらい、ちらつきが認識できる最大の周波数を調べます。視神経炎、視神経腫瘍など視神経疾患では、視力よりも先に中心フリッカーが下がります。(回復も視力より中心フリッカーのが遅れます。)視神経疾患の評価に用います。

屈折・角膜曲率・眼圧一体型計測器

遠視・近視・乱視の具合や角膜のカーブや屈折力の測定、さらに眼圧まで測定できる最新の機械で、うち一台は2015年末に日本で第1号機として導入されました。
患者さんの負担が少なく、より精度の高い検査に役立ちます。

トポグラフィー(角膜形状解析機器)

角膜の形をより正確に測定するための機器で、乱視矯正タイプの眼内レンズを挿入する手術前検査や高度角膜乱視を伴う翼状片の術前後の評価、オルソケラトロジーで角膜の形状がどのように変化したか、などを評価するために使用します。